菅首相は15日午前5時半前、首相官邸で記者団に東電との統合本部発足を発表し、「憂慮すべき状況は続いているが、何としてもこの危機を乗り越える陣頭 指揮に立って、やり抜きたい」と強調。その足で東京・内幸町の東電本店2階の統合本部を訪れ、「テレビで爆発が放映されているのに、官邸には1時間くらい 連絡がなかった。一体どうなっているんだ」「あなたたちしかいないでしょう。撤退などありえない。覚悟を決めて下さい。撤退した時は、東電は100%つぶ れます」と述べた。
統合本部は海江田万里経済産業相と清水正孝東電社長を副本部長とし、海江田氏を東電本社にほぼ常駐させる。同本部設置の背景には、次々と起きる事故に東 電の対応や説明が二転三転していることに、官邸が不信感を募らせたことがある。枝野氏は「時々刻々と変わる状況に適切に対応するとともに国民に正確かつ迅 速な情報を伝える必要がある」と説明した。
菅政権はこれまで東電から経過報告を受ける姿勢に終始していた。閣僚からは事態を楽観する声すら出て、玄葉光一郎国家戦略相は14日の民主党の地震対策 本部会合で、経済産業省原子力安全・保安院の責任者の考えだとして、「絶対にチェルノブイリ(原発事故の二の舞い)はあり得ない、というのが彼らの見解 だ」。枝野氏も14日夜の会見で「最悪の事態を想定しても、チェルノブイリと同じようにはならない」と強調していた。
だが、その後、15日未明にかけて燃料棒全体の空だき状態が続くなど事態の悪化を受け、首相が統合本部の設置を提案し、枝野氏らが「それがいい」と同調。「民間会社任せ」の対応を修正し、官邸が直接陣頭指揮にあたる態勢づくりにやっと着手した。
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